調剤薬局買収の現状
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調剤薬局の買収をめぐる現在の業界の動きはどのような状況になっているのでしょうか。実は現在業界再編の動きが加速していてM&Aは非常に好調と言うことが言えます。中小薬局のオーナーにとってはとても頭の痛い問題でもある後継者問題、そして自社の先行きの不安やこれからの発展のためにも、資本の厚い企業や経営能力に長けている企業を見つけ積極的にM&Aを検討する中小薬局のオーナーが増えているのです。
そしてそれに加え大手薬局チェーンも更に出店を加速していき、またドラッグストアや医薬品卸などの異業種まで業界に参入してきているので競争は更に激化の一途を辿っています。現在では業界再編はピークとまで言われていて圧倒的に売り手が優位な市場になっています。
大手チェーンも生き残るためにはどんどん出店するしか道はなく、そのためには新店舗を作るよりは医療機関や地元の薬局との信頼関係を築き薬局を買収していく方が遥かに有利で低コストなのです。

調剤薬局買収加速の理由

調剤薬局の買収が加速している理由の一つに薬局側の調剤報酬の減額、薬の価格引き下げなどによる収益率の悪化が挙げられます。現在調剤薬局は激動の時代を迎えていると言われており、市場規模は拡大を続けているにも関わらず、薬局側の経営は厳しさを増していく一方なのです。
財務省と厚生労働省が社会保障改革を巡る予算編成で薬剤師に支払う調剤報酬の支払い額を大幅に引き下げる発表をしました。それに加え医薬分業によって処方箋枚数の低下や調剤件数の伸び悩みなどの問題も重なりさらに収益率が低下しました。
もともと薬剤師の採用費は高い上に人材派遣会社や紹介会社などにもバックマージンが大幅に取られてしまいます。さらに慢性的な人手不足から薬剤師確保も激化の一途をたどり、一人あたりの人件費も高騰、これにより厳しい経営が更に厳しくなりM&Aを考えざるを得なくなるオーナーが一気に増えたのです。

調剤薬局買収の今後

調剤薬局の買収は今後も活発化されていくと言われており、現在およそ5万8,000ある店舗数は更に増えるものと見られこれはコンビニの約5万5,000店よりも遥かに多い数字です。さらに年間では毎年1,000店を超えるM&Aが非公表で行われており今後ますます増える事が予想されます。
この業界はおよそ全体の約7割が個人の薬局で構成されていて、大手のチェーン店でもわずか3パーセントからから4パーセント程度しか進出していません。大手が非常に占有率が低いとても希有な業界なのです。これだけを見ると調剤薬局は非常に好調なのですが、政府の医療費削減の方針は今後も続くと見られ、中小薬局の収益はさらに少なくなり経営はますます厳しさを増していきます。
このため薬局側は店の経営が立ち行かなくなる前に積極的に売却や合併を考え今後もさらにM&Aは活発化していくと言われているのです。